2016/07/13

ことば言葉コトバ…in other words。

昨日(2016年7月11日)、永六輔さんの訃報が届きました。

享年83歳、死因は肺炎とのことですが
事務所関係者の方の話だと老衰と言っていいほどの穏やかな最後だったそうです。
7月7日、七夕の日にお亡くなりになりました。
ご冥福をお祈り致します。

小さい頃からラジオを聞いていた身としてはとても衝撃的。
近年パーキンソン病を患いながらも精力的にラジオに出演していらっしゃいましたが、
ついこないだ土曜のワイド番組が終わり、
その後の冠番組もここ2、3週間前くらいに終わったりと、
症状は思わしくなかったのでしょう。


永さんといえば、「言葉」の方、という印象が強いです。
作詞された名曲の数々
上を向いて歩こう」「見上げてごらん夜の星を」「いい湯だな」「こんにちは赤ちゃん」etc..
秀逸ですよね。
「上を向いて歩こう」とか、「悲しい」「悔しい」といった感情を表す単語を使わず
身体的な言語で色々な感情を想起させる秀逸な詞だと思います。

そして永さんといえば、子供電話相談室。
秀逸です、回答の数々。 
なかでもこの回答、直接感情が伝わる言葉を使わずして
どうその感情を伝えるか、そこに言葉の美しさ、コミュニケーションの面白さが宿る。

最近作品をどれくらい説明するか、表現をどう説明するか、
ということに関心があります。
どうも身体表現というか、ダンス作品を作る人たちは
言葉での説明を濁すというか、正解を明示することを避けているような気がして…
もちろん正解は無い、感じるように見てくれたらいいのですよ、というのは
よくわかるし、それが抽象的な身体表現の面白さだとも思う。
しかし、やはり観る側は困る部分あるだろうし、
そういった部分を怠った結果、今のダンス界の現状があるような気もします。
わかりやすいダンスにする必要は無いと思うが、

作品に対して言葉である程度説明できる、というのは
それなりの責任を背負うことにもなると思うので、大事だな、と思っています。

1から10まで説明する必要は無い。
0から1を作るのは大変だし、0から1を見出すのも大変。
1を与えて、10、もしくは100くらいまで想起させる工夫が必要なのだろうな、と。
もちろんそこには観る個人個人のリテラシーや知識が関わってくるとは思うのですが。

そういったものを超えた、身体の強さっていうものが必要なんだろな、と思ったり。



永さんの話から始まって、言葉にいって、
やはり最終的には身体に戻ってくるのでした。

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