2016/11/06

続・身体の親近感。

先日更新したブログ、追記的に。

今日F/T16のプログラム「X /groove space」を観てきました。
前売を購入しようとしたときには既に全日程売り切れ、という予想外の事態に
こいつぁ当日券ゲットしてでも観るべきなのでは?
と、勝手に自分でハードル上げて観てきました。

個人的な感想としては易しい観客参加型、という印象。
というのも、お世話になっているGRINDER-MANのパフォーマンスで
回遊型というか、観客参加型といいますか、 似たようなパフォーマンス
何度か出演した頃がありまして…
擬似クラブ的な空間で音、暗さで観客を扇動しグルーヴを生む仕組みは
上手いと思いつつも物足りなさや蛇足に感じてしまう部分もあり、
しかしながらダンサーの在り方を素敵だなぁ、と思ったり。
観客として完全客観的な立場で参加してみることで、過去の出演作品と比して
興味深く楽しめました。


で、改めて「ダンスを誘発するのがダンサー」という持論。

「X /groove space」にて目が合うと微笑み、独特のリズムで動くダンサーたちを
観ていてそのように実感しました。


やはりね、いいダンスを観ていると踊りたくなるのですよ。
これは自分がダンサーだからなのかもしれませんが、周りの観客を観ていても
同様な気がしたので、多分間違いないと思います。
良いダンスは、ダンスを誘発する。


そんな身体感覚をビリビリと刺激されながら思ったのは
知的障害の人たちとダンスする時、
彼らの目にはこんな風に自分たちが映っているのかもな、ということ。

躍動する身体を目の前にして
身体感覚が刺激され、身体が疼き、動き出す。
それはひょっとしたら身体の親近感が引き起こすことなのかも、と。
お互いに身体を拓きあい、共鳴する。
それは実は別に特別なことではなくて。

ダンスを踊る身体は同時にダンスを観る身体でもある、ということ。

まとめると、観る側の身体というのも大きく作品に影響するんだよな、と改めて。
観客参加型でも腕を組んで壁に寄りかかって「なに観せてくれんの?」という態度も
客席のない空間で座り込んで「観客」として頑に居座る態度も
ノリノリで踊りだす観客の態度も
どれもアリだけど、得るものは違うと思います。
どれが良い悪い、というより好みの問題になるのでしょうけど。

だからひょっとしたら劇場っていうのは建物のことじゃなくて
身体が持ち込む鑑賞の在り方、と言えるのかもしれないですね。
作品にもよるのですが美術館的に作品を楽しむ態度も取れるだろうし。
ダンスの発表会だとクラブみたいなノリの時ありますしね笑

そうゆうところも考えだすと、身体って奥深すぎて目眩がする。

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